資産運用

IFAとは?証券会社との違いや利用のメリット・デメリットを解説

IFAとは?証券会社との違いや利用のメリット・デメリットを解説

資産運用への意識が高まる昨今、IFAという職業が注目されています。証券会社や銀行とは違う視点で資産運用のアドバイスを行うIFAは、どのような特徴があるサービスなのでしょうか。

当記事ではIFAの概要やIFAが注目される理由、IFAを利用するメリット・デメリットなどを解説します。

IFAとはどんな職業?業務内容を簡単に解説

IFA(Independent Financial Adviser)とは、個人向けに資産運用に関するアドバイスや金融商品(株式や投資信託、債券など)の紹介、資産運用プランの作成などのサービスを提供する、金融アドバイザーの一種です。

「IFA=金融商品仲介業者」と捉えて問題ありません。「独立系ファイナンシャルアドバイザー(フィナンシャルアドバイザー)」とも呼ばれます。

IFAは証券会社や銀行(以下、証券会社等で統一)と業務委託契約を結んだ後、提携先の金融商品の募集・売買の仲介などを行います。

具体的なサービス内容の例は次のとおりです。

  • 資産状況をもとに、将来的な資産運用に関して長期的な目標を立てる
  • 顧客のニーズに合う金融商品の紹介・解説する
  • 顧客が希望した金融商品の売買を仲介する
  • その他資産運用に関するアドバイス(ポートフォリオ作成など)を実施する

IFAが誕生したのは2004年。

法改正により、金融商品取引業者(金融庁の登録を受けている証券会社)や登録金融機関(金融庁の登録を受けた銀行や信用金庫、保険会社など)以外の個人・法人でも、委託さえ受ければ、金融商品の募集・売買の仲介などを行えるようになりました。

ただしIFA業務を行うには、「証券外務員資格」の取得が必要です。

IFAは、主に「IFA法人(企業としてIFA業務を提供している)などの金融商品仲介業者に所属する人」と「金融商品仲介業者として独立している人」に分かれます。

万が一、上記に当てはまらない人がIFAの業務を行っている場合は、金融商品取引法(金商法)違反になります。

なぜ「独立系」と呼ばれるのか|IFAの契約形態

IFAが独立系と呼ばれる理由は、「特定の証券会社等に所属しない」という立ち位置であるためです。

IFAは、証券会社等とは業務委託契約の関係にあります。業務委託先と顧客との間を仲介し、その仲介手数料(金融商品の売買手数料など)を受けとるビジネスモデルです。原則としては、上下関係のない対等な立場となります。

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出典 金融庁 独立系フィナンシャルアドバイザー(IFA)に関する調査研究

また、IFAには業務委託契約数の制限がないことから、複数の証券会社等と契約を結べます。保険代理店や小売業者などが、さまざまな会社の商品を取り扱えるというイメージが近いでしょうか。

そのためIFAは、特定の証券会社等の方針や意見に左右されず、独立した中立の立ち位置から、顧客の資産運用に関する提案・仲介を担えます。証券会社の営業員のように、「今月は自社の商品を◯◯人に売らなくては……」といったノルマも課せられません。

以上のような独立性から、IFAは独立系と呼ばれているのです。

FP(ファイナンシャルプランナー)との違い

IFAと似た職業にFP(ファイナンシャルプランナー)があります。

FPとは、顧客のライフプランニング(結婚・子育て・マイホーム購入・老後などの環境変化を予測して計画するといった生涯生活設計のこと)を軸とした、総合的な資産関係のアドバイス・サポートを行う仕事です。

具体的には、資産運用分野に加えて、家計(収入・支出)、保険、税金、不動産、相続など、お金に関するあらゆる分野がFPの担当分野になります(FP個人によって得意分野に違いあり)。

FP業務を行うのに資格は必要ありません。ただし能力や信頼性を証明する担保として、ファイナンシャル・プランニング技能士関連の資格(FP1~3級、AFP、CFP)を取得するのが一般的です。

またFPの資格を取得しても、具体的な商品の紹介や税務手続きなどはできません。保険商品なら「保険募集人」、税務手続き関係なら「税理士」、金融商品の紹介ならIFAと同じく「証券外務員資格」が必要になります。

一方でIFAは、「資産運用に特化したFP」との認識が近いと思われます。お金に関する総合的なサポートはFP、資産運用について専門的なサポートはIFAがそれぞれの得意分野といえるでしょう。

IFAが注目される理由|その将来性とは

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日本証券業協会の「協会員の従業員数等」によると、金融商品仲介業者の数は2011年12月末の2,422人から2021年12月末5,141人と、2倍以上に増えています。

IFAの数とIFAを利用したい人の数は今後も増えると予想され、将来性も高い職業だといえるでしょう。

ここにきてIFAが注目されている理由として、「日本における資産運用への興味・関心が高まった」「誰でも気軽に投資家になれる時代になった」の2つが理由として挙げられます。

日本で高まる資産運用への興味・関心

ここにきてIFAが注目されている理由は、日本で資産運用への興味・関心が高まっているからだと考えられます。

少子高齢化やコロナ禍の影響が広がる社会において、年金制度や社会保険制度の綻びや物価上昇、老後資金2,000万円問題など、将来のお金についての問題が浮かび上がってきました。

そのような状況に対応するため、長期的な資産運用を検討する20~30代や、退職金や年金の運用を考える40代以降の方々が増えています。

金融庁の「NISA・ジュニアNISA口座の利用状況に関する調査」を見ても、一般NISA・つみたてNISAともに、口座数と買付数ともに増え続けている事実があります。

そうした資産運用への興味・関心の高まりが、IFAの注目度の高さへとつながっているのです。

誰でも投資家になれる時代になった

IFAが注目されるもう一つの理由として、以前よりも投資活動が身近になった点が挙げられます。スマートフォンやNISA制度の普及によって、誰でも投資家になれる時代になりました。

具体的な要因をいくつか見ていきましょう。

  • SBI証券や楽天証券などの大手ネット証券が登場したことで、自宅でも簡単に金融資産の売買ができるようになった
  • 証券口座の開設が自宅で簡単にできるようになった
  • 四季報オンラインやYahoo!ファイナンスなどのWEBサイトのおかげで、24時間いつでも株価チャートをチェックできるようになった
  • 国のNISA制度(一般NISAやつみたてNISAなど)や少額投資、iDeCoなどの制度・商品の充実によって少額かつ安全に始められるようになった
  • 楽天ポイントといったポイントを現金化して投資する「ポイント投資」が登場した

インターネットやSNSの普及で、個人でも投資に関する情報を発信・収集しやすくなった

しかし、いざ投資を始めようと思っても「資産運用の知識がない」「損失が怖いから始められない」と悩む方は少なくありません。

そこで資産運用のプロであるIFAが、最近注目されつつあるのです。

IFAに相談するメリットとは?

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資産運用についてIFAで相談することには、証券会社等への相談とは異なる独自のメリットが存在します。具体的には次のとおりです。

  • 顧客に寄り添ったサポートをしてくれる
  • 転勤や異動がなく長期的な関係を結びやすい

資産運用に関する専門的なアドバイスを受けられる

顧客に寄り添ったサポートをしてくれる

証券会社等の営業員は、自社の売上や自身の評価のために、自社製品を売ることを優先に営業するケースが多いです。

一方でIFAは特定の組織に属する営業員と異なり、営業方針やノルマの達成を気にせず、中立かつ客観的なアドバイスをしやすい立場にあります。複数の証券会社等と契約している場合は、1つの企業の金融商品の販売に拘る必要がありません。

そのためIFAは、顧客のニーズや資産状況に応じた金融商品やプランを提案できます。金融庁の資料でもIFAは「金融機関の代理人ではなく顧客の代理人であること」が特徴として挙げられていました。

もう1つのメリットとして、複数の業務提携先を持っているIFAであれば、さまざまな証券会社等の金融商品のラインナップを取り揃えている点が挙げられます。1つの組織に依存しない、総合的な提案が可能です。

転勤や異動がなく長期的な関係を結びやすい

金融機関は、顧客との癒着や多額の金銭を動かせる立場が仇となり、不正融資や横領、偽装などの不正行為が行われやすい環境です。そのため不正防止の観点から、3年ほどで違う職場に変更となるケースが多く見られます。

一方でIFAの場合だと、「顧客の資産を預かるのはあくまで証券会社等であること」「IFAにはそもそも転勤・移動先がないこと」といった理由で、転勤や異動が原則としてありません。

つまり、同じ担当者からのサポートを継続的に受けやすくなります。長期的な関係を結び、サポートを継続して受けられる点は、IFAならではのメリットです。

資産運用に関する専門的なアドバイスを受けられる

IFAは資産運用や金融商品に関するプロとして、常に金融市場や証券会社の新商品、新しい投資スキームなどの情報をキャッチアップし、顧客へ伝えてくれます。

また、IFAは前職が証券会社や銀行勤めの方が多いことが、QUICK資産運用研究所の「IFA実態調査」などの調査からわかっています。スキルや経験に基づいた、具体的なアドバイスを授けてくれるでしょう。

IFAに相談するデメリット

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IFAを利用する際に知っておきたい注意点として、以下3つのデメリットが挙げられます。

  • 手数料が割高になる傾向がある
  • 中小規模のIFAが多い
  • 信頼できるIFAを探すのが大変である

利用料金が割高になる傾向がある

長期的かつ親身なサポートが売りのIFAですが、利用料金が割高になる傾向が見られます。IFAは資産運用に関する総合的なサポートを事業としているので、人的なサポートなしのネット証券での取引より手数料がかかるためです。

とはいえ、割高となるのはネット証券での取引と比べた場合です。対面でのサービスを行う証券会社等と比べると、同程度か安価となる傾向があります。

中小規模のIFAが多い

IFAの企業規模は、証券会社等と比べると中小規模に留めるケースがほとんどです。例えば、大手の野村證券やみずほ証券、ネット証券のSBI証券や楽天証券などのほうが、圧倒的に規模は大きいでしょう。

そのため信頼性に関しては、大手と比べるとIFAに不安を覚えるのは避けられません。

信頼できるIFAを探すのが大変である

証券会社等を探す場合だと、有名企業や大手企業、地元の優良金融機関などある程度目星は付けやすいです。一方でIFAの場合は、法人の規模や知名度の観点から、信頼できるところを探すのが大変というデメリットがあります。

IFAは顧客に寄り添ったサービスが売りではあるものの、すべてのIFAがそうとは限りません。中には証券会社等からの手数料を優先した提案や、能力不足によって効果的でない金融商品を紹介するIFAも存在します。

IFAを利用する際は、依頼予定のIFAが開催する無料セミナーへの参加や口コミ評価のチェック、大手の証券会社と契約しているところに絞るなど、信頼できるIFAを探す工夫が必要になるでしょう。

最近のIFAは総合力?資産運用以外の取扱商品の傾向

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資産運用のプロであるIFAですが、実は資産運用関係の仕事だけでは経営が厳しいという実情が明らかになっています。IFA業務以外を請け負うIFAは珍しくなく、よりFPに近いIFAが登場しています。

IFAの兼業として多い業務は次のとおりです。

  • 保険商品販売(生命・損害)
  • 投資顧問業・投資信託業
  • コンサルティング業務
  • 不動産業務
  • 税務・会計・監査業務
  • 執筆・講演

また、税理士や会計士といった専門家と提携するIFAもいます。このように、IFA業務以外の商品やサービスを取り扱うことで、より総合的な提案を行うIFAが登場しているのです。

金融商品IFA業務以外の相談ができるかどうかも、IFAを選ぶ際の基準とするのもおすすめです。

資産運用関係はIFAに相談しよう!

IFAは、証券会社等から独立した立場で顧客の資産運用をサポートする職業です。顧客に寄り添った支援や長期的な関係性の構築が、証券会社等にはないIFAならではのメリットになります。

自分だけでは資産運用・投資活動をするのが怖いという方や、これから資産運用について勉強していきたい方は、IFAの利用を検討してはいかがでしょうか。

企業の教科書
記事の監修者 安藤 正道
きわみアセットマネジメント株式会社 取締役

金融商品仲介業「きわみアセットマネジメント株式会社」取締役。
きわみアセットマネジメント株式会社は特定の金融機関に属さず、お客さまのライフプランに最適なアドバイスができるIFA法人です。お客さまの一生涯のパートナーとなり、寄り添います。ご相談は無料ですのでお気軽にお問合せください。

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