「会社を設立したいけれど、資金が足りない……」「自分で資金調達をしているけれど、上手くいかない……」と悩んでいる方は多いのではないでしょうか?実は資金調達には様々な方法があり、会社に合った方法を選択できるかが重要なポイント。そんな最適な方法を見極めてくれるのが、税理士です。
本記事では、資金調達が得意な税理士の選び方をご紹介。そもそも資金調達を税理士に頼むことも出来るのかもあわせてご説明するので、資金調達で悩んでいる方や税理士選びで困っている方は是非参考にしてみてください。
そもそも資金調達を税理士に依頼できる?
最適な資金調達方法が分かったところで、自分でする自信が無いから税理士に頼みたい!という方は多いでしょう。実は、資金調達は税理士に依頼可能。むしろ税理士に依頼した方が良い面もあるので、以下を確認していきましょう。
税理士に資金調達を依頼するメリット
資金調達を税理士に依頼するメリットは、主に以下の4つ。
- 決算書に税理士の署名を入れられる
- 資金繰り表の作成を依頼できる
- 会社にあった金融機関の選定や紹介をしてもらえる
- 会社にあった融資の選定や紹介をしてもらえる
特に決算書や資金繰り表は、金融機関などが出資を決める際に重要視するポイント。適当な金額で作成していたり不備があったりした場合は、出資を受けることは臨めません。税理士に依頼すれば不備を防げるだけでなく、「税理士が作成した」という安心感も与えることができるので、出資を受けられる可能性が高まります。
また、数多くの会社の資金調達を請け負っている税理士であれば、金融機関とのパイプを持っている可能性もあります。金融機関から「この税理士が作成した資金繰り表や決算書ならば信用できる」といった信頼を得ている税理士であれば、資金調達はさらに簡単になるでしょう。
どれも個人で得ようと思うと難しいメリットばかりなので、効率よく資金調達をしようと考えるのならば、税理士に依頼するのが得策でしょう。
資金調達を税理士に依頼する場合の相場
資金調達を税理士に依頼する場合、その業務内容や調達する金額によってかかる報酬が変わります。資金調達に関連する全ての業務を税理士に依頼した場合の報酬相場は、以下の通り。
補助金・助成金 | 日本政策金融公庫 | 金融機関 | |
---|---|---|---|
着手金 | 2〜5万円 | 3〜5万円 | 2〜5万円 |
成功報酬 | 調達額の15〜25% | 調達額の2〜5% | 調達額の2〜5% |
他にも、資金調達に際しての事業計画書や資金繰り表のみを作成してもらう場合には、3〜5万円。資金調達のアドバイスをもらう場合には、1時間1万円〜かかります。
おすすめなのは、顧問税理士を雇っておくこと。顧問税理士であれば、資金調達を丸投げした場合でも着手金なしで成功報酬の2〜4%と、割安で依頼することができます。また、通常時の経営状態を知っているので、適切な資金調達方法と資金調達する金額も選定可能。毎月報酬を支払う必要はあるものの、資金調達以外に決算や経営のアドバイスなどももらえるので、契約しておいて損は無いでしょう。
資金調達に強い税理士の選び方
資金調達は税理士に依頼するのがおすすめ、と上述しましたが、税理士の選び方によってはあまり恩恵を感じられない場合があります。ここでは、資金調達に強い税理士を選ぶ2つのポイントをご紹介します。
経験や実績が豊富であることを確かめる
一概には言えませんが、資金調達の経験や実績が豊富にある税理士の方が資金調達には強いでしょう。会社の資金調達を経験した中で得た知識やノウハウは、経験があればあるほど豊富です。
どれくらい知識やノウハウがあるかは、自分と同じ規模の会社が補助金や助成金、日本政策金融公庫や金融機関からどのような出資を得られ、どれくらいの割合で受給申請が通るのか、を具体的に聞いてみると分かります。すぐに答えが返ってくれば、経験が豊富と考えて良いでしょう。
また、資金調達先の金融機関などで勤務していたかどうかも大きなポイント。どのような基準で資金を出資するかを知っているので、申請が通る可能性が高くなります。税理士を経歴で選んでみるのも良いでしょう。
経営革新等支援機関認定の税理士を選ぶ
中小企業であれば、「経営革新等支援機関」に認定されている税理士を選ぶこともおすすめ。経営革新等支援機関とは、中小企業庁が中小企業を支援するために行っている制度で、税務、金融及び企業財務に関する専門的知識や支援に係る実務経験が一定レベル以上の場合に認定されます。
認定を受けている税理士を選べば、一定のレベル以上の知識が確約されているので安心です。また、認定を維持するために常に学習しなければならないので、質の高さも期待できます。
さらに、経営革新等支援機関認定の税理士に資金調達を依頼すれば、金利が優遇されるケースもあります。それだけ金融機関などからの信頼が厚い制度ということなので、税理士を選ぶポイントとしても有効でしょう。
まとめ
自分で資金調達をする際には、丁寧な事業計画書や資金繰り表の作成など、多くの労力がかかります。それでいて「税理士がいないから」という理由で信用度が低くなり、出資を受けられる可能性が低くなることも。そんな事態を避けるためにも、税理士を上手く活用して効率よく資金調達を行いましょう。
資金調達に強い税理士かどうかは、経験豊富であることや資金調達先での勤務経験があること、経営革新等支援機関認定の税理士である事の3つのポイントで選ぶことができます。資金調達に強い税理士を見極めて、最適な方法で最適な額を調達しましょう。