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仮想通貨の勘定科目とは?|仮想通貨の経理処理と計算方法も徹底解説!

仮想通貨の勘定科目とは?|仮想通貨の経理処理と計算方法も徹底解説!

仮想通貨を財務省は暗号通貨としています。仮想通貨はインターネット上でやりとりできる財産的価値のことです。国税庁は、令和元年12月に「仮想通貨に関する税務上の取扱い及び計算書について」を公表しています。

仮想通貨の勘定科目は保有目的によって異なります。たとえば、資金決済のためであれば「当座(その他の)資産」です。仮想通貨に関する基本および貸借対照表と損益計算書に表示する勘定科目について説明します。

仮想通貨をわかりやすく解説!

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仮想通貨は2017年頃からメディアで取り上げられ、2018年時点で市場規模は、3000億ドルを超えるという指摘もあり、関心が高まってきました。米国や日本でも交換レートの変動やブロックチェーン技術などの研究が進んでいます。

仮想通貨とは

仮想通貨は米国財務省や欧州銀行監督局などがさまざまに定義していますが、日本では、「資金決済法」において次の性格を持つ財産的価値としています。

  1. 不特定の者に対して、代金の支払い等に使用でき、かつ、法定通貨(日本円や米国ドル等)と相互に交換できる
  2. 電子的に記録され、移転できる
  3. 法定通貨または法定通貨建ての資産(プリペイドカード等)ではない

引用:シリーズ日本経済を考える76「仮想通貨に関する既存研究の整理」|財務総合政策研究所

電子マネーもよく似た性格を持ちますが、仮想通貨ではありません。

仮想通貨の価値と交換業者

仮想通貨には交換レートがあり、価値が常に変動していますが、資産として計上するためには、日本円や米国ドルなどの法定通貨への換算をおこないます。「交換所」や「取引所」と呼ばれる暗号資産交換業者で仮想通貨を入手・換金できます。暗号資産交換業をおこなうには、金融庁・財務局の登録が必要です。

仮想通貨の使用目的

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仮想通貨には財産的価値があるため、物やサービスを購入したときの決済に使われ、価値が変動するため投資対象にもなります。インターネットのハッキングなど不正を防ぐために、ブロックチェーンの技術が用いられています。

仮想通貨を支えるブロックチェーン

仮想通貨が流通するために必要なものが「経済的価値のインターネット」と呼ばれるブロックチェーンです。ネットワークに接続したコンピュータ同士がデータを共有するうえで、耐改ざん性・透明性を実現します。ビットコインの論文が発表されたときに、基盤技術として発明されました。

一方でブロックチェーンを用いない仮想通貨もあります。リップルはリップル社という管理主体があり、承認者の多数決で取引データが処理される方式を用いています。

仮想通貨に関する経理処理

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仮想通貨の経理処理は、暗号資産取引業者に対する例示はありますが、一般企業に対しては検討中のようです。そこで、金融資産である「外国通貨」「有価証券」などをもとに勘定科目を定めます。資産は保有目的によって勘定科目が変わりますが、仮想通貨も同様です。

取引業者ではない企業が仮想通貨を保有する目的は「投資」か「資金決済」のふたつです。

仮想通貨の勘定科目

仮想通貨で生じる損益は損益計算書の勘定科目の区分は「営業外損益」になり、勘定科目は「仮想通貨売買損益」になります。貸借対照表では、投資目的であれば区分が「投資その他の資産」で勘定科目は「投資仮想通貨」、資金決済目的の場合の区分は「当座(その他の)資産」になり、勘定科目はいずれも「仮想通貨」です。それぞれの計算方法をみていきましょう。

仮想通貨の売却損益の計算

売却損益は売買の合意が成立した時点で認識します。その際、金額は売買による差額、つまり純額だけを表示します。プラスになれば「仮想通貨売買益」、マイナスであれば「仮想通貨売買損」です。売上高や仕入高、棚卸などを表記して利益を計算する方法とは異なります。

仮想通貨の取得価額の計算

貸借対照表上に資産として計上するためには、取得価額を計算しなければなりません。棚卸資産の取得原価の計算方法は、「移動平均法」か「総平均法」によりますが、仮想通貨も同じです。

「移動平均法」は購入があるたびに計算され常に変わっていきます。「総平均法」は1日や1か月などの期間を定めて購入金額の合計を数量合計で割って計算します。いったん平均価額を出す方法を決めれば原則として3年間は変更できませんので、注意が必要です。

仮想通貨の本質を理解する

仮想通貨はビジネスの可能性を広げますが、経理処理においては、まず本質を理解することが大切です。勘定科目は仮想通貨を使用する目的によって変わります。また、取得価額の計算においても、レートが常に変動するため、ルールを定めておこないます。国税庁の指針も変わっていきますので、動向に注意しましょう。

企業の教科書
記事の監修者 宮崎 慎也
税理士法人 きわみ事務所 代表税理士

税理士法人きわみ事務所の代表税理士。
会社の立ち上げ・経営に強い「ビジネスドクター」として、業種問わず税理士事業を展開。ITベンチャーをV字回復させた実績があり、現場を踏まえた的確なアドバイスが強み。会社経営の問題を洞察したうえで、未来を拓くための手法を提案することをモットーにしている。

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